毎年秋になる頃、前年いくらべてさんまの値段が安いのか?高くなったのかという話題が取り上げられます。さんまは秋の味覚として定番であり、毎年の収穫量によって価格推移の幅が大きく注目を浴びるニュースです。過去には1匹100円を切ることもあれば、その2倍の200円代で売られているさんまを見かけたことがあります。2021年の今年も、さんまの初水揚げニュースが報道され値段が昨年と比べて安いのか高いのか?気になりますよね!
そこで今回は、2021年のさんまの値段は安いのか?これまでの価格推移と2021年の初水揚げ量から徹底予想していきたいと思います。
2021年のさんま値段は安いか
結論から先に言うと、2021年のさんま値段は前年と同水準ぐらいではないかと予想されます。
さんまの捕獲量最低だった昨年は3万トンに及ばずでした。今年2021年さんまの初水揚げ量は150キロにとどまり今後どれだけ大量に捕獲できるのかがネックとなります。
なぜ、2021年のさんま値段が昨年と同水準程度と言えるのか、これから過去のデータや報道を元に検証していきますね。
さんま価格推移と2021年初水揚げ量から徹底予想
さんまの価格推移は以下のとおりです。
参考:総務省 消費者物価指数
さんまは、7月〜8月の北海道で初水揚げされるのが基本スケジュールです。下の画像は、さんまの一生を表した回遊ルートになります。
- 春に九州の黒潮で生まれる
- 初夏までに餌を求めて北上し回遊
- 8月中〜秋に、また少し南下
- 北海道の親潮付近で脂が乗った状態に成長→ここで初水揚げ
日本で捕獲されるさんまの多くは九州あたりの「黒潮」で春に産卵され、成長するにつれて北上していきます。そして、初夏になる頃にエサが豊富な「親潮」付近にたどり着きプクプクと成長。
そして潮の流れに沿って再び南下し、最もさんまが美味しくなる8月中〜秋にかけて捕獲となります。
2021年もさんまの初水揚げニュースが報道されました。
引用:共同通信
漁獲は約150キロにとどまったが、同日に港近くの市場で行われた競りでは1キロ当たり2万8千円(税抜き)の値が付いた。市場関係者は「沖の船からは漁獲が好調との報告もあり、過去最低だった昨年より期待できそう」と話す。
引用:共同通信
さんまの産卵は春がメインですが、実は1年中あります。現在では秋だけではなく、季節関係なくさんまが食べられるのも、さんまの産卵を逃さないことと卓越した冷凍技術のおかげです!これなら最安で1匹100円でもいただけます。
2021年初水揚げのさんま値段を、卸値から逆算してみました。
一般的なさんまの大きさが150gとすると、現時点では1匹4,242円!!!!
出だしがこれでは今年の2021年もあまり期待できないのでは?と思ってしまいますよね。でも猟師さん的には漁獲が好調とのことなので、今後ずっと継続的にさんまが大量に捕獲できれば値段はどんどん下がっていきます。
過去最低の捕獲量とされる昨年2020年のさんまに関するニュースは、
2020年の全国のサンマの水揚げ量は、前年より27%少ない2万9566トンだった。前年に続き、記録が残る1960年以降で過去最低を更新。産地市場の卸売価格は10キロあたり4804円で、前年の1・5倍に高騰した。
引用:朝日新聞デジタル
と報道されています。
2020年のさんま値段は、スーパーによってもまちまちですが1匹170円〜250円程度で売られていた記憶があります。このニュースを参考にすると、10キロ4,804円なら、1キロ480円。さんまの一般的な重さは150gなので1匹あたり約73円の卸価格になります。そこに利益や人件費を乗せて販売するとなると、夢の100円以下での販売は難しいでしょうね。
ちなみに過去最大と言われる水揚げ量は2008年の34万トンです。到底及びませんよね・・・
この2008年の時のさんまの値段は100円以下!知っている限りの最安値ではないでしょうか。
引用:水産庁HP
これらの事実を踏まえると、2021年さんま値段は100円以下での販売は難しそうです。しかし前年より安くなるのか、高くなるのかは今のところ不透明。切実に昨年より安くなることを祈ります・・・
まとめ
2021年さんまの値段が安いか予想してみました。昨年より厳しくなることは避けたいですが、今のところ不透明です。2008年頃のように大量だからかなり安くなる!!100円以下で買える!なんてことはちょっと難しそうですよね。とはいえ、秋のさんまはとってもおいしいので、是非今年も食べたいとは思っています。